CANADA スコーミッシュ・クライミングツアー【アンバサダー 今井晋】

カリマーアンバサダーの今井晋です。

今回は日本でも人気のエリアとして注目を集めている、カナダの西海岸にあるスコ―ミッシュでのクライミングツアーについてご紹介します。スコ―ミッシュへは、カナダのバンクーバー空港を利用するのが便利です。日本から約9時間のフライト、そこからレンタカーを借りてSea-to-skyハイウェイと呼ばれる風光明媚な海岸線の道路をドライブして、1時間半ほどで到着します。

このハイウェイは、かなりのワインディングロードと傾斜がきつい道路なので、パワーのある車を借りた方が運転にも余裕が出ます。スキーリゾートとして有名なウイスラーへの道も絶景が続く山の中のハイウェイなので、安全の為にもレンタカーは重要だと思います。

スコ―ミッシュは、海の近くにある美しい街で、すぐ近くでスラブやクラッククライミングを楽しめる花崗岩(小川山のような)の岩場があります。グレードも易しいものから超高難度まであるので、どのレベルの方でも楽しむことができます。またスコ―ミッシュ・チーフという高さが500mほどの大岩壁にはいくつものマルチピッチルートもあります。

アプローチもよく整備されていて、ハイウェイのすぐ近くからルートが始まるものもあります。家族連れから本気モードのカナディアンたちがそれぞれの課題でクライミングを楽しんでいました。アウトドア好きで親しみやすいカナディアンはいつも陽気で会話も弾むので、すぐに友達になってしまいます。

スコ―ミッシュという名前の由来は、ネイティブの言葉で「母なる風」や「風の吹く街」という意味なのだそう。シンボルとなっているチーフという大岩壁には、巨大な絵のような模様があります。それは「酋長の横顔」であるとか、「箒にまたがって空を飛んでいる魔女」の絵と言われ、どこか神秘的なところも魅力となっています。

私は、約25年前に3年間、クライミングとスキーに打ち込めるスコ―ミッシュに住んでいました。そのころは今では想像できないほどこぢんまりとして静かな街でした。スキーリゾートとして有名なウイスラーとは違って、日本人が10人ほどしか住んでいなかったので、英語をマスターしたかった私にとっては、ピッタリの場所でした。その頃からクライミングは盛んでしたが、今と違ってクライミングショップはなく、この左2冊の(廃版)ルート集は街のスーパーマーケットで購入したものです。

そしてスコ―ミッシュは、遡上するサーモンを目的にやってくる白頭鷲(ホワイトイーグル)の越冬地でもあります。サーモンは多くの恩恵をこの地にもたらせてくれます。ブラッケンデールというエリアの小学校の校舎は、上空から見ると白頭鷲の形をしているそうです。人と自然との深い関わり合いを感じます。私はここで結婚したこともあり思い入れの強い街です。そんなスコ―ミッシュは、私の第3の故郷。陽気なカナディアンが今でも大好きで親しみを感じます。

2010年のバンクーバーオリンピックでスコ―ミッシュの開発が一気に進み、今は近代化されとても素敵な街になっています。ホテルや設備の揃ったキャンプ場、商業施設も多くあるので宿泊には困らないと思います。なにより驚いたのはレストランでした。実は私が住んでいた頃、レストランはいくつもあったのですが美味しいメニューが二つしかありませんでした。今回お客さまと行ったレストランの料理は、美味しいものしかありませんでした !

料理のお供、ブリティッシュコロンビア州のビールといえば、グレイシャービール・コカニーです。そのほかに地ビール・レストランもあります。

また世界有数のスキーリゾート・ウイスラー&ブラッコムが車で約1時間のところにあります。自然の地形の中で滑ること、急斜面が大好きだった若かりし頃とは違って、今はメローな樹林帯とほどよいパウダースノーが大好きになってしまいましたが、マフィンとクッキーに対する強い思いは変わっていませんでした。つい買いすぎます。

ウイスラーの街には、散歩しているだけで幸せを感じさせてくれる雰囲気があります。 夏もマウンテンバイクやラフティングなどのアクティビティが盛んなので、超アクティブレストになってしまいますが、時間がいくらあっても足りません。この時は仕事だったので友人に会うことはできませんでしたが、また行きたいと思っています。

まだまだ見通しが立ちませんが、「旅」へ出るチャンスが来た時に楽しめるよう、有効に時間を利用して体を作って準備したいと思います。去年とはだいぶ違った気持ちと期待を込めて、この夏のシーズンもkarrimorと共に楽しんでいきましょう。

今井晋

今井 晋(いまい・しん)世界中の山々を正式にガイドできる北海道在住の国際山岳ガイド。日本・世界にある「カッコいい山や岩」を目指してクライミングしながらガイドしていたいし、雪があれば滑っていたい。今までも、これからもそうやって「旅」をしながら生きている。 やっぱり俺は「山が好き」

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