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ヒマラヤ・世界第8位高峰マナスル峰(8,163m)遠征 vol.10【アンバサダー 村山 孝一】

「いつかは8,000m!」 登山を始めた高校1年生からの、自分自身への合い言葉。アフリカ大陸、南米大陸、ヨーロッパ大陸、北米大陸への遠征を経験し、いよいよアジア大陸・ヒマラヤ8,000m峰に挑戦です。

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村山孝一(むらやま・こういち)
キャリア20 年の元プラネタリウム解説員。海外遠征中は登攀だけでなく、高所での星空観望や天体撮影にも取り組む。都内の社会教育複合施設の分館長に就任、教育や学術及び文化に関する各種事業を担当。
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ヒマラヤ・世界第8位高峰マナスル峰(8,163m)遠征 vol.10


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「命綱」は、日常生活での会話では「例え」として使われますが、アイスフォールでのザイルは、その言葉通り「命を助ける綱」となります。アイゼンやピッケルで傷めないよう気をつけて行動します。


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C1~C2間のアイスフォールは、巨大な氷塊の空間。常に崩壊の危険があるため、可能な限り早く通過します。しかし、そこは標高6,000m超の世界。無意識にペースを上げてしまうと、呼吸が追いつかなくなり、貧血のような状態になります。危険で苦しいエリアでありながら、憎いことに、そこは信じられないほど「美しい空間」でもあります。山屋へのささやかなご褒美です。


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アイスフォールは、「危険なので早く通過するエリア」「危険でも苦しくて早く通過できないエリア」「美しい場所だけど危険なのでゆっくり眺められないエリア」「美しい場所だけど苦しいので 撮影する余裕がないエリア」と、相反する矛盾だらけの世界です。


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疲労がピークになると、常に首から下げている、邪魔で重量感のある一眼レフと大口径ズームを恨めしく思いながらも、根性と意地で記録を残します。


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大好きな撮影作業も、グローブでの操作で億劫に感じるだけでなく、シャッターを切る瞬間、無意識に呼吸を止めてしまうため、1枚撮影した後の苦しさのダメージは想像以上です。苦しそうにしながらも、レンズフードの方向まで 気にしながら撮影している様子を仲間が見て、労って(呆れて)くれるのが嬉しい(可笑しい) です。