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わたしのロードマップ Vol. 3 コジマサトコ(タレント/キューバ・カンタブエナ観光大使)

ロードマップとは道すじを示す道路地図のこと。広くは“目的地・成功に導いてくれるもの”という意味もあります。旅と生き方、その双方が輝く女性たちの鞄の中身を見せてもらい、彼女たちの魅力の理由を探る連載です。

第3回目は、番組やCMのナレーション、フェスなどのMCを務め、キューバ・カレタブエナ観光大使としても活躍するコジマサトコさん。旅のエキスパートの彼女に、旅との関わりや持っていくお供について伺います。

photo MOEKO ABE
text TRANSIT

逃げるようにして出た旅

半年日本で働き、半年外国を旅するコジマさん。このサイクルのきっかけとなったのが30歳の誕生日に出発した世界一周旅行です。「実は逃げるようにして旅に出たんです」と語るように、そのきっかけは意外なものでした。

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18歳で芸能界に入り、25歳を越えたあたりまで順風満帆な芸能生活を送っていたのが、大きな壁にあたってしまいます。年齢の壁です。オーディションの最後に聞かれる「ところで、何歳なんだっけ?」という質問。この質問をされたあとに、それまで盛り上がっていた面接がしぼんでいくことが多くなったといいます。そのようなことが繰り返されコジマさんは「話せるオバサンより、話せない若い子」が必要とされる世界なんだと確信していきました。
「テレビに出られなくても話術の向上に繋がるし、自分を評価していただけていたので、MCのお仕事はありがたかったのですが、つづけていても芸能界の本流には戻れないんだと思うと、力が入らなくなってしまって。その頃は下ばかり向いていたように思います」
30歳の誕生日をタイムリミットのように感じ、近づくにつれて焦りもつのる一方で、「誕生日なんて誰にも祝われたくない。みんなの前にいたくない。大好きだったはずの仕事も大嫌いになってしまいそう……」そう思い詰めるまでになってしまいました。
そんな様子を隣で見つづけていたご主人がかけた言葉が「一周でもしてきたら?」という旅の提案でした。それまで脇目も振らず仕事に邁進していたコジマさんは、この言葉に即座に反応し、日本から逃げるように出たのが3カ月間の世界一周の旅です。

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言葉の楽しさに再び触れる

コジマさんが旅に出て一番に感じたのがコミュニケーションを取ることの楽しさでした。伝わらないなりに現地語でなんとかコミュニケーションを取ろうとすると、相手も現地語で応えてくれる。
「まるで、呪文を唱えたら、新たなステージが開いていく、といったように感じました。得意になった英語も、呪文を唱え合う感覚が楽しかったから夢中になったんだった、と習い始めの幼少期を思い出したんです。コミュニケーションする手段としての呪文=現地語を使う魅力を再発見しました」

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英語の次の呪文として、とことんスペイン語を磨くためにニカラグアへ向かう旅の途中、ニューヨークの友人宅に立ち寄ったときのこと。そこで旅がもたらした人生の転機がありました。
「コンサル業を営む友人は、ちょうど関わっているバーの面接をしていて、たくさん履歴書が届いていていました。本当はいけないんだけど、そのころ全然オーディションが通らなかったので、世界の人はどんな履歴書を書いているのかを知りたくて見せてもらったんです」
コジマさんの見た履歴書は年齢どころか国籍や性別もなく、応募者が歩んできたヒストリーが生き生きと書かれていたそう。
「年齢なんて見られすらしないんだ、とすぐにアポイント取ってニューヨークで数社の面接を受けました。すると断られる場合でも、『話術だけじゃなくて映像の編集もできる人を求めてるんだ』とか『就労ビザを持っているのが前提なんだよね』と理由がはっきりとしていて、年齢で断られることが一切なかったんです。自分のなかで年齢に縛られて凝り固まってしまっていた考えが解けていった瞬間でした。最終的には数社に就労ビザの手配もしてもらえることにもなったんです」

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旅によって、これまで歩んだ人生のピースがはまっていく

オーディションで落とされつづけるうちに、自分自身も年齢にこだわりすぎていたと気づいたコジマさん。
「Aルートが年齢でだめならBルートやCルートだってあるじゃないか。わたしは言葉やコミュニケーションを武器に進んでいこう、と前向きに考えられるようになったんです。そして言葉を武器にするなら、ニューヨークで働く前にスペイン語はしっかりと取得しておきたいと予定通りニカラグアでスペイン語を磨きました。その後スペイン語圏で行きたかった国キューバを旅し、出会ったビーチのその素晴らしさを宣伝していたらキューバの入り江のある地域、カレタブエナの観光大使になってしまったんです」
日本に帰ってきて、観光大使になったという話をしていたら、企業との新たな関係もできて、これまでになかったような旅行会社とのタイアップツアーや番組出演などタレント活動にも繋がっていきます。
「幼少のころから好きで、呪文だ呪文だ、と学んでいた英語。そのおかげではじめての芸能のお仕事ができたし、その新しい呪文のおかげで、活動の幅が広がりました。逃げるようにして日本の外に出たけれど、いまになって思うとこれまでの人生で貯めてきたすべてのピースが、旅とぴったりとはまるようになっていたのかもしれません。旅に出たおかげで人生が変わったし、わたしは救われました。年齢を理由に一度は諦めかけた夢をまた追えるようになって、今は本当にハッピーでしかありません」

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旅の持ち物は厳選してバックパックに入るだけ

旅の持ち物を見せてもらうと何カ月も旅しつづけるには少なく見える量でした。そのなかで、バッグにたくさん入っていたのがアクセサリーと帽子です。
「服や装飾品は旅先で調達することが多いです。でもお気に入りの帽子は必ず持っていきます。限られた服しか持っていくことができない旅先でも、帽子やアクセサリーを変えるだけで、がらりと雰囲気を変えられるんですよ。治安をみてアクセサリーをつけないこともありますが、帽子は必ずかぶります。外国の水でカピカピになってしまう髪をごまかせます」

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中南米を旅するときは、何度も長距離バスに乗るそう。ただでさえ休憩の少ない直距離バスですが、ときどきパンクや脱輪して、何もないところで立ち往生することもあるようです。
「そうなると気になるのがトイレです。何もないところを延々と走るので、次の休憩まで我慢できるかドキドキしちゃって気が休まらない。それでおむつをはくようにしました。今のところまだ実際に役立ったことはないんですけど(笑)、おむつをはいているだけで、安心できます。携帯トイレもいざというときのお守りとして必ず持っていきます」

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南京錠やトラベルウォレットも多めに準備。幸いなことにこれまで危険な目に遭っていませんが、それでも防犯意識は高くもっているそう。「旅先で着る服にも自分でポケットにマジックテープをつけてお金を隠しておくなど、しっかり対策しています。自分が嫌な目にあうのを防ぐというのはもちろんですが、私が何かに巻き込まれ、それを誰かに伝えることでその国のイメージが悪くなってしまうかもしれない、治安がよくないと言われている国にもいい人はたくさんいるのに。だから自分で未然に防げるようにできることは最大限にして旅するのをモットーにしています」

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旅先でのコミュニケーションを重視するコジマさんは、そのきっかけとして折り紙や5円玉を使います。定番のツルも羽が動く折り方で楽しませるのがコジマさん流。ツルだけでなく、子どもにはポケモンのキャラクター、女性にはユリなど相手に合わせてさまざまなものを折り分けているそうです。
「5円玉は、『ご縁がありますように』という意味を伝えながら渡しています。数カ国語で5円玉の説明ができるようになっちゃいました。穴が空いている硬貨って珍しいのか、5円玉って外国では見た目でも人気が高いんですよ。紐を通してネックレスにしてくれる人もいます」

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関わった人との思い出が詰まった旅の思い出

旅道具とともに、見せてくれた旅の思い出は人から贈られたものがほとんど。キューバで出会った家族は、コジマさんのことを気に入ってホームステイさせてくれ、お別れのときにピアスを贈ってくれた。インドでも家に泊めてもらい、ネックレスをプレゼントされる。エチオピアでは、親しくなったボートの運転手に、木彫りの十字架を……。どの人たちもとても裕福とはいえない生活をしていたそうですが、その人たちが、コジマさんにぜひ持っていて欲しいとプレゼントしてくれたもの。
「だからこそ、思い入れが深く、普段つけていても心が温かくなります」

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長期旅でも荷物は40Lのバックパックでまかなう

長い旅の相棒となるバッグは、大きさと楽に持ち運べる機動性を重視しているそう。今回の取材後すぐに出発し、5月まで4カ月間の長旅に持っていくのはカリマーのバックパック「ridge 40 type1」です。
「カリマーのバックパックは、山など過酷な環境での使用を想定しているので、どんな場所へ行くにも安心です。重心が高く、体にフィットするような造りになっていて、容量一杯まで詰めても、背負うと軽く感じるんですよ。なにより気に入っているところは、ポケットの多さです。普通バックパックって縦に荷物を詰めていくので、一番下に入れた荷物は取り出しにくい。それがこのバッグだと下のポケットからも取り出せるので、いちいち全部出さなくても一番下の荷物にアクセスできる。ひとり旅だと人目につく場所では荷物を広げづらいので、とても助かっています。機内持ち込みできる絶妙の大きさというのもポイントです」
最後に今後について尋ねると、言葉でコミュニケーションを取る楽しさや、年齢に悩みながらも一生懸命生きている「大人女子の星」として何歳になってもファンキーでありつづけたいと飛びきりキラキラした笑顔で目標を語ってくれました。
「もちろん小さい頃から夢見ている芸能の道もまだまだ追っていきます!何歳になってもがむしゃらに。そのために呪文を増やしていきたいし、いろんな事に挑戦し続けたいですね」


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旅の持ち物

帽子/最小限の服で行動していても、日々の印象を変えたいので、帽子はたくさん持っていく。
カメラ/コンパクトで画質のいいミラーレス一眼カメラ。360度撮れるカメラは、集まった人みんなに見せてその場でコミュニケーションツールとして。
証明写真/旅の途中でビザ申請などで必要になるときに備えて。
各国の通貨とSIMカード/数カ国を渡り歩くため、各国の通貨やSIMカードを備えておく。滞在国以外のものは混ざらないようにまとめてジッパーつきの袋に。
ペット用タオル/吸水性に優れるタオル。絞ると乾いたような状態になるので、バスタオルとしてだけでなく、洗濯物を絞るときにも使用する。
パスポートと予防接種証明書/暑い地域を旅行するときに必須の予防接種は、パスポートサイズのカバーにまとめて挟み込む。パスポートは増補してある。

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今回のおすすめアイテム

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[ リッジ40 タイプ1 ]

1999年の発売開始以来、数多くの登山者、トレッキングユーザーに愛され続ける。カリマーを代表するリュックサックとして、快適性や疲労軽減を追求して改良を重ねてきたモデルです。高めに設定された重心と背面のフィット感のおかげで、歩きやすく重さを感じさせません。ボディー最下部には付属のレインカバーを内蔵し、突然の悪天候にも慌てず対処できます。

ポイント

  • メインコンパートメント内は、荷物の整理に便利な2気室構造を採用
  • ハーネス、ヒップベルト、背面デザインの改良による抜群のフィット感
  • 雨蓋内、バッグ脇、腰位置など、多数のポケットがあり収納場所が充実

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コジマサトコ

フリップアップ業務提携タレント。オーストラリアの高校Northam Senior High School修了後日本へ帰国。タレント・ラジオパーソナリティとしてメディアの世界へ。2010年に女ひとり世界一周を敢行。現在も旅人として80ヶ国以上周っている。日本語・英語・スペイン語の3ヶ国語を主に操り、旅先では現地語をどんどん吸収する現地語ハンター。半年日本半年海外の生活が話題となり千原ジュニアとTV共演、日本のメディアで注目を集める。2017年1月、キューバのマタンサス州にあるカレタブエナの観光大使に就任。
http://tocotrip.com/webintro/

現在行っているツアー
『H.I.S.×コジマサトコで観光大使とキューバに行こう!』
https://rtw.his-j.com/traveler/cuba/

『コジマサトコ×タビイク 観光大使とキューバに行こう』
http://tabiiku.net/18sp-cuba/