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+Karrimor vol.14 ニュージーランド/写真家・木村朗子さん

これまでニュージーランドやアラスカ、アイスランド、フィンランド、クロアチア、そして日本各地で出会ったランドスケープを6×7判フォーマットのフィルムに写した写真集『i』の刊行や、展覧会、写真展などで活躍している写真家・木村朗子さん。ご家族3人で訪れたニュージーランドの旅の様子をお届けします。

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ニュージーランド人の友人カップルから「理想の場所を見つけて、そこに自分たちで家を建てているのよ。ぜひ遊びにきて」とかねてからご招待いただいていた場所、コロマンデル半島の北端にある「MOEHAU」と名前のコミュニティーを訪ねました。

オークランドを車で出発して2時間ほどでコロマンデル半島の入口にあるテームズという街に到着。スーパーに立ち寄って、車いっぱいに食材を積み込みました。友人の「ここが最寄りのスーパーマーケット」の言葉は本当で、そこから海沿い、やがて森の中を3時間ほど走り抜けてたどり着いたそこは、楽園のようなサンディ・ベイでした。

ビーチの目の前を30頭ほどの牛が、ドドっと音を立てながらお散歩していたのに目を奪われながら、ハイシーズンを過ぎて人気のないビーチで少しだけ泳ぎました。

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友だちの住むコミュニティーはこのビーチの目の前にあり、建設中の友だちの家はサンディ・ベイを見下ろす丘の上にありました。私たちはビーチから徒歩3分のゲストハウスに滞在させてもらいました。

ゲストハウスのウッドデッキには、木のテーブルと椅子がしつらえてありました。ここで毎朝鳥のさえずりをBGMに朝食をいただきながらのんびり家族で過ごした時間は、かけがえのないものでした。様々な鳥がやってきてくれましたが、ある朝は馬が遊びにきて、娘を喜ばせてくれました。


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こちらのコミュニティーは1974年に2人の医師が中心となってスタートしたもので、多いときで40人がここに属し暮らしていたそうです、現在は3世代にわたる14人がともに暮らしています。毎週月曜日は「ポトラックパーティーの日」で、このコミュニティーの中心的存在であるファームハウスにそれぞれがお料理を持ち寄って集います。

「このパーティーを体験してほしい」と、急きょ滞在中の金曜日に開催していただきました。私は切干大根で和風のサラダをつくりましたが、みなさんの持ち寄るお料理のおいしいこと! 少し冷える秋の夜、暖炉の火を眺めながら食べ、語らい、温かい時を過ごしました。

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翌日は広大なコミュニティーの敷地を案内してもらいました。ぽつぽつと想い想いの場所に家が建っているのを眺めるのはとても楽しいものでした。敷地内には小川が流れ、マヌカの森からたっぷり蜂蜜が集まる養蜂所があります。

この日のリュックは〈urban duty dirk 23〉。とてもしっかりとした素材で、パソコンやカメラといった電子機器をしっかり守ってもらえる安心感があり、かつ上品なデザインも魅力。旅の間は街中でも気分よく活用しました。

ジャケットは〈harrington jkt〉。撥水加工がしっかりしているので、ニュージーランドの秋に特有の急な雨模様への心配もありません。まだまだ日差しも強い秋の始まり、娘は、UV加工された〈UV parka (kids) 〉と〈UV tights (kids) 〉で皮膚を守ってもらいました。ストレッチがきいていて動きやすいため、活発な娘のトレッキングに最適のアイテムでした。

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川辺でピクニック。友人が焼いてくれたベーグルに、ブルーチーズとコミュニティーで採取されたマヌカハニーをそえて美味しくいただきました。ファームハウスのお庭には野生の鳩もお目見え、グアバの実を夢中で食べていました。

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招待してくれた友人カップルは、終始温かく私たちをもてなしてくれました。朝起きたら美味しいコーヒーを淹れてくれて、暗くなり始めたら瓶ビールを片手に一緒に料理をし、美味しい夕食をともにして眠る。こんな繰り返しを一緒にできたことが本当にいい思い出になりました。

友人たち、そして新たにお友だちになったコミュニティーのみなさまと再会を約束し、帰りはフェリーに乗ってオークランドに戻りました。たまたま同じコンパートメントにギターを持った2人が乗りあわせ、驚くほどに私たちの好きな曲を演奏してくれました。ギターの音色が、フェリーから眺める夕日とともに目にこころに沁みました。

フェリーを降りるときに「素晴らしい演奏をありがとう」と声をかけると「楽しんでくれたなら嬉しいよ、僕たちはプロのミュージシャンではないけれど、いつか日本で演奏ができたら嬉しいな」と言ってくださって笑顔で別れました。


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美しいコミュニティーで、心安らぐ滞在をさせていただきました。このコミュニティーに40年以上生活されている方たちとの交流もまた貴重なもので、その暮らしぶりに大変感銘を受けました。夜空には天の川と流れ星と輝く月、波の音が加わって静かなオーケストラを奏でています。これ以上にない-というものがすでにここにあるので、暮らしかたは自然と簡素で美しいものになるのだと感じました。

ここで受けた刺激を日本の私たちの暮らしへとお土産にできたことが何よりでしたし、空はどこまでも高くて限りがないということを忘れかけていたのかなぁと感じました。


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北島の経済の中心地であるオークランドでは、17年ほど前にホームステイしていた家族のところに滞在させてもらいました。ワットル・ベイ沿いにあって、お部屋から美しい湾の景色をのぞめる大好きな家です。

大切なニュージーランドの家族との時間を中心に過ごし、友人に会ったり、美しいビーチや美術館に足を伸ばしたりと、盛りだくさんな中、オークランドから日帰りできるハイキングコースとして人気のランギトト島へ。この島はニュージーランドの環境省が管理する無人島で、600年ほど前の噴火で突如誕生したオークランドでは最も若い島です。


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オークランドのダウンタウンからフェリーに乗って25分、フェリーでは〈harrington jkt 〉を着用していたので、船の上の強い風からもしっかり守ってもらえました。


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フェリーを降りるとすぐに島の頂上に達するトレッキングコースが始まります。こちらは子どもにも歩きやすいゆるやかな傾斜のコースで、また、頂上までいけなくても、十分に景観を楽しめました。この日のリュックは〈SL 35〉。島にはお店がありませんので、オークランドで家族分のランチとおやつ、水をたっぷりつめました。日帰りのハイキングにちょうどよいサイズで、ポケットがふんだんにあるためお水や子どものジャケットなど、さっと取り出せ便利でした。

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ルートの途中でニュージーランドの固有種「tui」に出会いました。

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550~600年という歴史の浅い島であるゆえ、森の始まりの象徴である「地衣類」があちこちにみられ、とても美しかったです。


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行きはフェリーで島に渡り、帰りはカヤックでオークランドに戻るという選択もできます。カヤックをする人にとってもランギトト島は人気のようです。


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娘の軽くて薄いパーカー〈UV parka (kids) 〉は持ち運びにも便利で、ハイキング中はリュックにしまい、夕方のフェリーでは自分でさっと取り出して着用していました。カラフルなリュックは子どもの心をワクワクさせてくれて、お手紙セットやカメラ、お人形をつめていました。フェリーの中ではお手紙セットを取り出して、保育園のお友だちに手紙を書いていました。


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ニュージーランド滞在の最終日には、オークランドで大好きな場所、ワン・ツリー・ヒルへ。都心にありますが羊が放牧されており、ニュージーランドらしい景色がひろがります。マグノリアの大木が季節になると大きな花を咲かせるのですが、その花の近くで友だちとピクニックをした思い出の場所です。


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娘の就学を前に家族3人で旅をともにし、様々な体験を一緒に味わえたのは、私たち親にとって大変貴重な機会でした。幼い娘と海外を旅するのは2度目ですが、大人だけで計画的にあちこちを歩き回る旅と違い、娘の状態を感じながらフレキシブルに「ほどほど」に動く旅には、また違った味わいがあります。

あれもこれもの旅ではなくて、今いる「ここ」を楽しむ-という旅の中で、折々を深く味わえたのは娘からのギフトだったと思います。12年ぶりに訪れた第二のふるさとニュージーランド、必ずまた戻ってくるねと約束して、雲のたなびく美しい国を後にしました。