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TRANSITの旅にkarrimorを。ポルトガル篇

世界を旅するTRANSITが、毎号karrimorのアイテムとともに旅した裏話を公開。今回は、ものの出し入れがしやすく、大容量で旅の相棒にぴったりのtribute toteとともにポルトガルへ。素朴な風景や人びとの生活が残り、古き良きポルトガルを感じられる北中部の小さな町や村をぐるりと巡った8日間の旅。

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海と川、大地が織りなす絶景の町、ヴィアナ・ド・カステロ

「ポルトガルの庭園」とも呼ばれる緑豊かなポルトガル北西部のミーニョ地方へ。ヴィアナ・ド・カステロは、北部でもっとも美しい町といわれる中心的な町だ。到着して、まずは町を一望しようとサンタ・ルジアの丘へ足を向ける。リマ川と大西洋、広大に広がる緑の大地と、ポルトガルらしい赤レンガ屋根の家々……。丘の上からみた景色は素晴らしく、これからの旅路の期待が高まる。

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カトリックへの篤い信仰が見てとれるパスコアの行列

サント・ティルソ近郊のコウト(S.ミゲル)地区で、キリスト復活を祝うパスコア(イースター)の行事に偶然出合った。司祭を先頭に、列をなして教会へ向かう人びとは、ピンクのマントをまとっていた。眺めていると、声をかけられ、ミサに参加することに。こんなふうに温かに外部の者を受け入れてくれる懐の深さと人情味もポルトガルらしさかもしれない。

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縁結びで有名なアマランテのサン・ゴンサーロ教会

ポルトから東に約40kmの山あいにあるアマランテは、聖ゴンサーロを守護聖人とする小さな町。この町の象徴的な教会サン・ゴンサーロ教会は縁結びの御利益のある教会として有名で、毎年6月初旬のサン・ゴンサーロ祭りの際には、良縁を求める女性が多く集まるという。訪れたときは、まだ早春で落ち着いた様子だったが、16世紀に建てられた教会は釘付けになるほどの美しさをたたえていた。

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卵黄と砂糖をたっぷり使った甘いお菓子の数々

町中にはパステラリーアと呼ばれるカフェが併設されたお菓子屋があり、老若男女問わずお菓子とコーヒーを楽しんでいる。ポルトガル菓子には黄色いものが多いが、一説によるとかつて修道院ではアイロンがけの糊として卵白を使い、次々に捨てられる卵黄がもったいないと感じた修道女がお菓子作りを始めたからだという。真偽はいかにせよ、今も修道院で作られる銘菓が多い。

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ドウロ渓谷に広がる美しいワイン畑

スペイン北部からポルトガルを横断して大西洋に注ぎ込むドウロ川。その上流には、山の斜面を利用したブドウ畑が広がっている。この地域は濃厚で甘みの強い「ポートワイン」の産地として有名だ。写真はドウロ渓谷を一望できるヴァレンサ・ド・ドウロという村からの1枚。一帯を覆うブドウ畑と、優雅に蛇行するドウロ川が西陽に照らされてキラキラ光る幻想的な風景にしばし見とれてしまった。

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アソール山脈の険しい山間に位置するピオダンへ

北中部のピオダンは、ポルトガル政府が指定する12の「歴史的な村々」のうちのひとつに数えられ、1970年代まで馬か徒歩でしかたどり着けなかったという辺境の村だ。近郊で産出する結晶片岩呼ばれる石を積んで造られた独特の建物が織りなす景色が美しい。家々のドアや窓枠が青いのは、村の店にあったペンキが青色だけだったからだそう。山深い村では物資が少なかったことを物語っている。

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中世の城壁に囲まれた城塞都市マルヴァオン

9世紀にイスラーム教徒のムーア人が拠点とし、レコンキスタを経て標高865mのサン・マメーデ山頂に今に残る城が築かれたのは13世紀末のこと。村の周囲は崖と城壁に囲まれ、入口は城壁に備えられた小さな門のみと、昔ながらの城塞都市の趣が色濃く残っている。城壁の上を歩いて村を一周でき、そこからはアルト・アレンテージョの大地やスペインまでを望む大パノラマが広がっていた。

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坂とトラムが織りなす首都リスボンの景色

今回の旅で最南端となるリスボンへ入る。「7つの丘の町」の別名をもち起伏に富んだ土地には、丘ごとに個性の異なる地域が広がっている。西ヨーロッパでもっとも長い歴史をもつ都市のひとつで、教会などさまざまな見どころが点在。歴史的な建物とともに、リスボンの町並みに欠かせないのが、狭い路地や坂道を走るトラムだ。1873年に運行を開始して以降、人びとの移動を支えている。

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ユーラシア大陸最西端の地、ロカ岬

ポルトガル最大の詩人と称されるルイス・デ・カモンイスが叙事詩の一節で「ここに地終わり海始まる」と詠んだロカ岬。西には大西洋が広がり、遙か先にアメリカ大陸がある。かつてポルトガル人は、眼前に広がる大海の向こうに希望を見出し、挑戦することで大航海時代の繁栄を築いていったのだ。ポルトガルを訪れたら一度は訪ねてみたい地として人気で、岬は多くの観光客で溢れていた。

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“谷間の真珠”と讃えられるオビドス

城壁に囲まれた丘の上にあるオビドスは、白い壁の家々が並ぶ美しい村だ。その美しさは13世紀に当時のポルトガル王デニスがこの地に魅せられて、王妃イザベルにプレゼントしたというほど。以来、19世紀まで代々ポルトガル王妃の直轄地として、別名“王妃の村”として栄え、中世の面影を今に残している。年中温暖なオビドスでは庭にレモンやオレンジの木が植わり、穏やかな風景に彩りを添えていた。

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北部の中心地ポルトでアズレージョを堪能

ポルトでは約2万枚のアズレージョ(装飾タイル)が壁を彩る「世界でもっとも美しい駅」ともいわれるサン・ベント駅や、外壁がアズレージョで覆われたアルマス礼拝堂などポルトガルを代表するアズレージョ作品が見られる。こういった壮大な作品はもちろんだが、アズレージョは今回訪れた小さな村や町など各地で見られ、ポルトガルの景色や生活に欠かせないものとして存在していた。

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karrimorとポルトガルを旅して

TRANSIT 編集部

ポルトガルを特集したTRANSIT40号で、取材クルーは北中部や東部にあるポルトガルらしさと中世の趣の残る村々や、約200km以上に渡る海岸線のロードトリップ、遠く大西洋に浮かぶ神秘のアソーレス諸島などポルトガル全土を巡りました。いくつもの村や町、都市を巡り感じたのは、ノスタルジックななかに、新しい風が吹き始めていること。過去から未来まで最果ての国の魅力をぎゅっと詰め込み、ポルトガルの魅力を総力特集。


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掲載号

TRANSIT40号 ポルトガル この世界の西の果てで

2018年6月19日発売
価格:1800円(+税)