冬山入門登山 〜黒沢尾根〜【アンバサダー 京屋 仁】

長野県山岳総合センターで開催している初心者向けの冬山講習会にスタッフとして参加してきました。

この冬山講習は、机上講習、日帰り冬山講習、冬山テント泊講習の3回に分かれていて、今回は3回目。実際に冬山で泊まってみるという回でした。

まずは山に行く準備です。装備を確認したり、夕食の買い出しに行ったりもします。自分たちで夕食のメニューを作るのもテント泊をする上で大切な事。燃料のガスが貴重な山では、下界で下ごしらえをして持って行くのがポイントです。

準備をしたら、いざ出発! 登山口は長野県大町市の鹿島槍スキー場です。登山口まではリフトで行くのですが、登山靴を履いて重い荷物を背負っていると、リフトから降りる時に転びそうになります。見守っているとあわやと言う場面も。

登山口を出発し、スキー場から離れれば、もうそこは冬山の世界。雪は深く、登山靴だけでは埋まってしまうので、ワカンと呼ばれるギアを装着して登ります。

さぁ、いよいよクライムオン! 登山口を出発して20分ほど歩いたら、今回の幕営地(宿)に到着。凄く近いのですが、まずはテントを設営。雪を踏み固めて整地するのですが、この整地をしっかりするとしないとでは寝心地が全然違います。テント泊において大切な作業のひとつ。

テントを設営したら、読図訓練。夏山と違い登山道が埋まってしまう冬山では読図は必須技術。地図を見て、自分の現在地と目的地を確認して「省エネ」で行くことのできるルートを探します。

天気が心配されてましたが、午後から晴れてきて気持ちのいい登山日和となりました。

無事皆で目的のピークに到着。あいにく北アルプスは雲の中でしたが、晴れていれば鹿島槍ヶ岳が綺麗に見えるはず。帰る時も出来るだけトレースに頼らず歩きます、これも練習のうち。

テントに戻れば、夕食の支度。冬山では水もないので、雪を溶かして水を作るところから始めます。

各テントでは趣向を凝らした山ごはんで、どれも美味しそうでした。私たちの班はシチューと焼き海老。お酒が進みますね。

就寝は9時と早めですが、これも山の鉄則。翌日も早いので早く寝ましょう。初めての冬山で眠れるか心配な方も多かったようですが、大勢で寝れば意外に暖かいものです。

2日目はビーコン操作と雪洞作りの講習です。ビーコン操作は実際に人を埋めることは出来ないので、箱に入ったビーコンを雪の中に埋めて探します。一般的には雪崩の捜索は15分以内が理想的と言われていますが、実際にやってみるとかなり厳しいことがわかります。

雪洞作りは雪が少なかったため、1人が半分入れる程度の半雪洞になってしまいました。雪洞に入ってみたかった人も多かったようですが残念でした。なので、かわりにイグルーを作ってみました。

全ての講習が終わりテントも撤収したら後は降りるだけ。しかしこれが本当の核心です。スキー場のコースの脇を下って行くのですが、雪が硬いうえに足が疲れてるので本当に危険。何度も転んでる人がいましたが、全員怪我することなく無事下山しました。

降りてきたら降りてきたで、濡れたテントや装備を干さなくてはいけません。山ってそれが面倒ですよね。それでもまた行きたくなってしまうのが山です。

京屋 仁

京屋 仁(きょうや・じん)クライマー。長野を中心に活動。フリー、アルパイン、バックカントリー、トレイルランニングとオールラウンドに精通。 主な成果は小川山NINJA5.14a第11登、北岳バットレスDガリー奥壁オンサイトフリーソロ、八ヶ岳大同心大滝オンサイトフリーソロ。

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