Traveller in Lofoten karrimor 2019aw

冬の光を求め、北極圏・ノルウェイへ

かつて氷河期だった頃に
形成されたフィヨルドは、
海抜0メートルからそびえる
山々をつくりあげた。

冷たい風が吹き荒ぶ北極圏。
雲の間から一筋の光が差した。

700kmにもおよぶ
ロードトリップで出会ったのは
過酷ながらも美しい風景だった。

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1

Austensfjorden

旅のはじまりはナルヴィクという街。
そこからローフォーテン諸島の突端にある
レーヌを目指す。
道すがら立ち寄ったのは山々と海、
そしてまるでおとぎの国のような小さな街。
雪の感触を確かめるように
高台へとつづくトレイルを歩いた。

2

Laknes

ロードトリップの中継地点となるレクネス。
活気あふれる港町で、
桟橋にはいくつもの漁船が係留されていた。
ロフォーテンはいくつもの島からなる半島だ。
人びとの生活が息づく街が
自然とともにあることを知った。

3

Reine

洋上アルプスという言葉でも知られる、
レーヌの風景。
可愛らしい家々がひしめく街を
見守るように
雄大な岩山が聳える
ランドスケープに息を飲む。
まる1日かけたロードトリップの終着点、
カモメが鳴きながら空を舞っていく。

4

Reine Rorbuer

投宿したのはロルブーという、
かつてニシン漁で使われていた小屋。
海沿いに建てられた高床式の家は
北極圏の寒さから守ってくれるシェルターだ。
窓を開けるとレーヌの風景が飛び込んできた。
レーヌの住人になったような気持ちで滞在した。

5

around the Lofoten

島々を巡り、
街と街をつなぐハイウェイから見た景色は
まるで夢の中のようで、
旅の終わりが近づくのが寂しく思えた。
空港へと向かう道の途中、
「またくるからね」と空に手を振った。

旅とは、自分の行動範囲と
好奇心を拡張する行為かもしれない。
肌で感じる気温、瞳に飛び込んでくる光、
移り変わる時間。
そんな体験はかけがえがなく、
心のなかにずっと残るものだ。

ロードトリップは、
駆け抜けていくような切なさがある。
ふいに見かけ立ち止まった風景は
二度と出会うことはない。
そんな一瞬を集めるように、
ノルウェイの端っこを旅した。

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