冬の光を求め、北極圏・ノルウェイへ
かつて氷河期だった頃に
形成されたフィヨルドは、
海抜0メートルからそびえる
山々をつくりあげた。
冷たい風が吹き荒ぶ北極圏。
雲の間から一筋の光が差した。
700kmにもおよぶ
ロードトリップで出会ったのは
過酷ながらも美しい風景だった。
旅のはじまりはナルヴィクという街。
そこからローフォーテン諸島の突端にある
レーヌを目指す。
道すがら立ち寄ったのは山々と海、
そしてまるでおとぎの国のような小さな街。
雪の感触を確かめるように
高台へとつづくトレイルを歩いた。
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mars panel load 18 (Black)ロードトリップの中継地点となるレクネス。
活気あふれる港町で、
桟橋にはいくつもの漁船が係留されていた。
ロフォーテンはいくつもの島からなる半島だ。
人びとの生活が息づく街が
自然とともにあることを知った。
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air port pro 70 (Gunmetal)洋上アルプスという言葉でも知られる、
レーヌの風景。
可愛らしい家々がひしめく街を
見守るように
雄大な岩山が聳える
ランドスケープに息を飲む。
まる1日かけたロードトリップの終着点、
カモメが鳴きながら空を舞っていく。
投宿したのはロルブーという、
かつてニシン漁で使われていた小屋。
海沿いに建てられた高床式の家は
北極圏の寒さから守ってくれるシェルターだ。
窓を開けるとレーヌの風景が飛び込んできた。
レーヌの住人になったような気持ちで滞在した。
島々を巡り、
街と街をつなぐハイウェイから見た景色は
まるで夢の中のようで、
旅の終わりが近づくのが寂しく思えた。
空港へと向かう道の途中、
「またくるからね」と空に手を振った。
旅とは、自分の行動範囲と
好奇心を拡張する行為かもしれない。
肌で感じる気温、瞳に飛び込んでくる光、
移り変わる時間。
そんな体験はかけがえがなく、
心のなかにずっと残るものだ。
ロードトリップは、
駆け抜けていくような切なさがある。
ふいに見かけ立ち止まった風景は
二度と出会うことはない。
そんな一瞬を集めるように、
ノルウェイの端っこを旅した。