どこ行くの?Vol.4 三原寛子(料理研究家)

自分らしく旅を愉しんでいる女性たちに、こだわりの持ち物を見せてもらおう!という連載。第4回目となる今回は、食にまつわるさまざまな企画のディレクションを行う料理ユニット「南風食堂」の三原寛子さん。近年では狩猟文化や狩猟肉の本質を伝えるため、自身も山に入り狩猟を学んでいたりと、その活動は料理家やフードコーディネイターの枠を越えて広がる一方。そんな三原さんに、近年の旅の話と、旅をもっと“美味しく”してくれるアイテムを聞いてみました。
※この記事は、旅と暮らしをつなぐ雑誌『BiRD』で連載中の拡大版です

photo NOZOMI KATO
text BiRD
三原寛子さん(料理研究家)


料理を持ち帰る旅

壁一面の本棚には食関連の本や雑誌がズラリと並び、さらりと置かれたびん詰の調味料や香りからは、無国籍な印象が浮かび上がってくる三原さんのご自宅。2007年の『NEUTRAL』(トラベルカルチャー誌『TRANSIT』の前身の雑誌)東南アジア特集では、ラオスを旅した際の紀行文を書いてくださったこともありますが、最近はどのような旅をされているのでしょうか。

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「海外へは年に1度は旅に出たいと思っていて、モロッコを訪れた年もありますし、昨年はスリランカに10日間ほど行ってきました。アーユルヴェーダのマッサージの施設に入り、地元の方に料理を教わって過ごしました。帰国後には一緒にスリランカを訪れたアーユルヴェーダ・セラピストの友人と食とアーユルヴェーダのワークショップを始めました」
なるほど、料理のスパイスや調味料使いが、ひとつの国にとらわれないエキゾチックさがあるのも納得です。ラオスでも料理教室に通ってらっしゃいましたね。やはりローカルの料理は気になるものでしょうか。
「そうですね。日本でも地方に行くと取材先の農家さんなどに、美味しかった料理の作り方を教わっています。沖縄・大宜味村ではお料理の上手な方の自宅に滞在させてもらったこともあります」

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モノは購入してお土産にすることができますが、料理を持ち帰る旅というのは素敵ですね。次に訪れたい国はありますか?
「インドですね。1カ月くらいのんびり滞在したいです!」


旅先に携帯する調味料&道具

味はもちろんのこと、食感、色、音、空間を含めたよりよい食の場のプロデュースを行なう三原さん。ケータリングやイベント、展示や店舗のレシピ開発等で、全国各地を飛び回っている印象です。
「数年前ですが、半年間で自宅に10日もいなかったことがありますね。昨年も、陸前高田、岡山、広島、軽井沢、鳥取……国内はあちこち移動していました。」
食事には困らない環境だと思いますが、旅先でつねに持ち歩いている三原さんならではのものはありますか。
「塩とお醤油、オリーブオイルはいつも持ち歩いています。道の駅で美味しそうな野菜などを見つけるとつい買ってしまうんですよ。海外では深夜空港に到着したときは、スーパーでワインやチーズ、トマトを買ってホテルで食べたりなんかもしますね」

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今回選んでいただいた旅の荷物は、調味料やキッチン用品だけでなく、虫除けや薬にシュノーケルまで、かなり多様なアイテムですが、どこで何をするためのものでしょうか。
「毎年、三浦半島の海岸で友人と主催している、ビーチパーティー用の荷物です。誰でも自由に使えるフリーキッチンがあり、イベント自体は音楽のイベントなのですが、来場者はそれぞれ食材を持ってきて、そのキッチンで得意な料理をつくり、イベント中みんなでシェアして食べているんです。2泊3日のキャンプ、つまりテント泊なので、レスキュー用品は欠かせませんね。去年は台風がきて大変でした(笑)」

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台風がきても決行したんですね!ビーチパーティーと聞くと楽しそうではありますが、サバイバルな状況ですね…。
「サバイバルといえば、もう7~8年前のことですが私の友人がバイクで事故に遭い、背中から落ちて30mくらい引きずられてしまったんです。そのときバイクは分解・破壊していったそうですが、karrimorのバックパックを背負っていたことで背中が守られて、大怪我にはいたらなかったんです!かなり頑丈に作られていますよね。そのバッグはまだ現役で、もう15年近く使用しているようです」

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お守り代わりになったということですね……すごい!ぜひ、次のインドへも連れていってくださいね。


BiRD_旅の持ち物

旅の持ち物

大判のストール/下に敷いたり羽織ったり、なにかと使える万能アイテム。
タオルと手ぬぐい/帰り道に温泉に寄れるように。
バッチ博士のレスキュークリーム/切り傷に効くだけでなく虫除けにもなるので、サバイバルなキャンプに大活躍。スッとして気持ちのよい正体は、天然成分100%のハッカ油。
虫除けと虫刺されの塗り薬/スリランカで購入したもの。
アロマスプレー/テント内の空気清浄用に。
まな板、包丁、調味料、にんにくや生姜、ミックススパイス、ハーブ/調味料類は、汎用性があり、組み合わせやすいものをチョイス。
ノート/毎回旅ごとに旅ノートをつくっていて、スケジュール、食べたものやレシピなどのメモを記している。

BiRD_おすすめ

今回のおすすめアイテム

AC zip pack

[ ACジップパック ]
メインコンパートメントはA4ファイルやノートパソコンが収納できる大きさで、背中部分にはパッドが入り、背負い心地も快適です。上部のポケットはタブレットがスッポリ収まるサイズ感。フロントの2つのポケットは、片側にキーフック、もう片側には液晶や眼鏡などにやさしい起毛ライナーのポケット付き。丈夫なキャンバス地にクラシックなデザイン、鮮やかなカリマーブルーの裏地が施され、カジュアルにもきれいめスタイルにも映えるデイパックです。

ポイント

  • メインコンパートメントはシンプルな1気室構造
  • 充実のポケットなど高い機能性
  • 丈夫なキャンバス地に本革のアクセント

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三原寛子

料理ユニット「南風食堂」主宰。食に関する企画提案や編集物の制作、雑誌やWEBなどでの料理紹介、商品開発や店舗のフードディレクションなどを行う。日本全国で、野菜が入場料の食と音のイベント「give me vegetable」も開催。近著に『ココナッツオイルの本』(SPACE SHOWER BOOKS)
http://www.nanpushokudo.com/

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